問題文
1歳の女児。全身に皮疹が広がってきたため母親に連れられて来院した。
3日前から上肢に発疹が出現した。2日前から発疹が顔面,体幹および上肢に拡大した。昨日から発熱を伴うようになった。
既往にアトピー性皮膚炎がある。MRワクチンを含むすべての定期予防接種が行われている。
発疹は瘙痒を伴い、一部に水疱と痂皮を認める。イチゴ舌を認めない。皮膚の写真を示す。
診断はどれか。

A. 麻疹
B. 川崎病
C. 水痘
D. 伝染性膿痂疹
E. カポジ水痘様発疹症
答え
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E. カポジ水痘様発疹症💡最低限の解説(暗記用)
アトピー性皮膚炎+水疱+痂皮=カポジ水痘様発疹症
→ ヘルペスウイルスの二次感染!
📘普通の解説(標準)
この症例は
- 背景にアトピー性皮膚炎がある
- 発熱を伴い、掻痒性の皮疹が急速に拡大
- 水疱と痂皮があり、イチゴ舌なし
→ つまり、単純ヘルペスウイルスがアトピー性皮膚炎の皮膚に感染した「カポジ水痘様発疹症(eczema herpeticum)」が考えられる。
選択肢の判定:
- A. 麻疹
→ 定期接種済み、イチゴ舌なし、水疱はできにくい → ✕ - B. 川崎病
→ イチゴ舌なし、皮疹は出るが水疱・痂皮は稀 → ✕ - C. 水痘
→ ワクチン済み、典型的には一斉ではない発疹 → ✕ - D. 伝染性膿痂疹(とびひ)
→ 黄色ブドウ球菌など。水疱・痂皮あり得るが、発熱強くない。背景疾患重要。 → ✕ - E. カポジ水痘様発疹症
→ 典型例!HSV感染+アトピー+水疱・痂皮 → ◎
🧪超詳しい解説(深掘り)
🔬カポジ水痘様発疹症とは?
- 単純ヘルペスウイルス(HSV)がアトピー性皮膚炎などのバリア破綻部位に感染し、急速に全身の皮膚病変を形成するもの。
- 乳幼児に多い。
- 高熱+全身の水疱・痂皮・潰瘍が特徴。
- 痛みや瘙痒を伴い、時に眼病変や全身状態悪化を招く。
🩺鑑別のポイント
| 疾患 | 発熱 | 水疱 | イチゴ舌 | 既往 |
|---|---|---|---|---|
| カポジ水痘様発疹症 | 強い | 多い | × | アトピーなど |
| 水痘 | 軽度〜中等度 | 丘疹→水疱→痂皮(順次変化) | × | ワクチン歴重要 |
| 麻疹 | 強い | × | × | ワクチン未接種例多い |
| 川崎病 | 強い | × | ◎ | イチゴ舌あり |
| とびひ(膿痂疹) | 軽度 | 水疱+痂皮 | × | 小児に多い |
💉治療
- アシクロビル(ACV)など抗ヘルペス薬の全身投与が必要。
- 放置すると敗血症や角結膜炎など重症化リスクあり。
✅まとめ
アトピー性皮膚炎児に、発熱+水疱+痂皮が急速に出現
→ 典型的な カポジ水痘様発疹症
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