問題:
梅毒で誤っているのはどれか。
- a. TPHA は疾患活動性の指標となる。
- b. 他の性感染症の合併について検索する。
- c. 神経梅毒は感染からの期間を問わず起こる。
- d. 妊婦が未治療の場合、児の先天梅毒の原因となる。
- e. 日本では 10 年前と比較して報告数が増加している。
【クリックして答えを表示】
正解:a. TPHA は疾患活動性の指標となる。
最低限これだけ覚えろ!【解説①】
・TPHAは「感染歴」を見る検査 → 陽性なら一生陽性のまま!
・「今 活動してるか」はRPRで判断。
→ a は誤りなので、これが正解!
普通の解説【解説②】
梅毒の血清検査には2種類ある:
- 非トレポネーマ試験(RPRなど):
→ 活動性を見る指標。治療で値が下がる。 - トレポネーマ試験(TPHA、FTA-ABSなど):
→ 梅毒に一度かかると、たとえ治療されても一生陽性のまま。
→ よってTPHAは活動性の指標にはならない
他の選択肢はすべて正しい内容:
- b. 他の性感染症の検索:梅毒の人はHIV・クラミジア・淋菌なども高率に合併する
- c. 神経梅毒は感染時期に関係なく起こる:初期でも出る可能性がある!
- d. 妊婦が未治療 → 先天梅毒:胎盤を通して胎児が感染。先天梅毒の大きな原因
- e. 梅毒の報告数は増加傾向:2022年に過去最多を記録、流行中です
超わかりやすくて詳しい解説【解説③】
◆ 梅毒とは?
梅毒トレポネーマという細菌によって起こる性感染症。
感染してから段階的に症状が変化するのが特徴です。
◆ 検査法がごちゃごちゃしやすいので整理!
| 検査 | 分類 | 目的 | 治療で下がる? |
|---|---|---|---|
| RPR | 非トレポネーマ | 活動性の評価 | ⬇ 下がる |
| TPHA / FTA-ABS | トレポネーマ | 感染歴の確認 | ⬆ 一生陽性のまま |
→ よって「TPHA=活動性の指標」は明らかな誤り!
◆ なぜ今梅毒がまた増えてるの?
– 出会い系・アプリの普及 – 若年層だけでなく中高年・高齢者の増加 – 検査機会の増加で発見されやすくなった などが背景にあります。
▶ 梅毒の症状は段階的に変化する
梅毒は、治療せずに放置すると数か月~数年のスパンで症状が変化していきます。
それぞれのステージで出る症状が異なるため、時期ごとの特徴を覚えておくことが大切です。
- 【第1期】感染から約3週間後~:
感染部位(性器・口・肛門など)に硬いしこり(硬性下疳)ができる。 無痛のリンパ節腫脹も出ることが多い。 数週間で自然に治るため見逃されやすい。 - 【第2期】感染から数か月後~1年以内:
菌が全身にまわり、赤く痒みのない発疹(バラ疹)が全身に出る。 扁平コンジローマ(肛門周囲のイボ)や虫食い状脱毛も特徴的。 この時期も一時的に自然軽快する。 - 【潜伏期】無症状の時期(数年〜)
症状はないが体内に菌が残っている状態。
他人への感染源になることもあるため注意が必要。 - 【第3期】(まれ)ゴム腫・臓器障害:
数年~数十年後に、皮膚や骨、臓器にゴム腫というしこりができる。 現代では抗菌薬治療で稀になっている。 - 【第4期】神経梅毒・心血管梅毒:
感染からの時期を問わず起こることがある。 神経系に感染が及ぶと、進行麻痺・脊髄癆などの深刻な後遺症を残すことも。
ポイント:
→ 症状が勝手に消えるからといって治ったわけではない! → 梅毒は放置で進行する疾患なので、早期発見・治療が超重要です。
◆ まとめ
梅毒の検査はRPR=活動性、TPHA=感染歴。この違いは国試頻出!
今後も流行が続く可能性があるので、臨床でも重要な知識です。











コメントを残す