問題:
神経線維腫症1型の所見はどれか。
- a. Lisch結節
- b. 骨硬化
- c. 胎便吸引症候群
- d. 心臓粘液腫
- e. 網膜色素変性
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正解:a. Lisch結節
最低限これだけ覚えろ!【解説①】
・Lisch結節(リッシュけっせつ)=虹彩にできる茶色の小さな結節で、神経線維腫症1型(NF1)の特徴所見。
・他には、カフェオレ斑・皮膚神経線維腫・骨異常も「NF1の3大所見」として頻出!
→ よって a. Lisch結節 が正解!
普通の解説【解説②】
神経線維腫症1型(NF1、von Recklinghausen病)は、常染色体優性遺伝の遺伝性疾患。
神経系の良性腫瘍(神経線維腫)が体のあちこちにできる病気です。
Lisch結節:虹彩(目の色の部分)に現れる茶褐色の小結節で、無症状だが診断のカギになります。
→ スリットランプで確認することができます。
NF1の診断に使えるその他の代表的所見:
- ・カフェオレ斑(薄茶色の皮膚斑)
- ・皮膚神経線維腫
- ・骨異常(脛骨の変形・蝶形骨欠損など)
- ・家族歴(第一度近親者に同様の所見)
他の選択肢はNF1には見られません:
- b. 骨硬化:NF1ではむしろ骨がもろくなる(骨軟化・骨欠損)
- c. 胎便吸引症候群:新生児の肺疾患で、遺伝性とは無関係
- d. 心臓粘液腫:Carney複合で見られる所見。NF1とは別。
- Carney複合(常染色体優性遺伝の疾患。心臓粘液腫・皮膚色素斑・内分泌腫瘍が三徴)
- e. 網膜色素変性:Usher症候群などの視覚障害系。NF1とは無関係。
超わかりやすくて詳しい解説【解説③】
◆ 神経線維腫症1型(NF1)とは?
- ・常染色体優性遺伝の疾患で、NF1遺伝子(17番染色体)の変異によって発症する
- ・発症頻度は約3,000人に1人と比較的多い
- ・神経線維腫(神経由来の良性腫瘍)が、全身の皮膚や末梢神経に多発する
◆ 覚えるべき診断基準(抜粋)
以下のうち2つ以上あればNF1と診断されます:
- ・6個以上のカフェオレ斑(5mm以上:小児/15mm以上:成人)
- ・2個以上の皮膚神経線維腫、または1個の叢状神経線維腫
- ・脛骨偽関節 or 蝶形骨欠損などの骨病変
- ・Lisch結節(虹彩の茶色い小結節)2個以上
- ・視神経膠腫(小児期に多い)
- ・第一度近親者にNF1患者がいる
◆ 他の選択肢と区別しよう
| 所見 | 疾患 | 特徴 |
|---|---|---|
| 骨硬化 | Paget病、骨硬化症など | NF1ではむしろ骨は脆弱化 |
| 胎便吸引症候群 | 新生児肺疾患 | NF1とは無関係 |
| 心臓粘液腫 | Carney複合 | NF1では見られない |
| 網膜色素変性 | Usher症候群など | 視覚障害が主症状 |
◆ まとめ
NF1といえばこの3セット:「カフェオレ斑・神経線維腫・Lisch結節」
あとは「骨の異常」「視神経膠腫」なども要チェック!
◆ おまけ:神経線維腫症2型(NF2)も覚えておこう!
NF2(神経線維腫症2型)は、NF1とはまったく異なる疾患です。
見た目に皮膚所見が少ないため見逃されやすいのがポイント。
- 原因:22番染色体にあるNF2遺伝子の変異
- 遺伝形式:常染色体優性
- 特徴的所見:
- ・両側性の聴神経鞘腫(聴力低下・耳鳴・めまい)
- ・脊髄腫瘍(髄膜腫・神経鞘腫など)
- 皮膚症状:NF1と違ってカフェオレ斑や皮膚神経線維腫は目立たない
覚え方:
NF1:皮膚に出る(見える)
NF2:耳に出る(聴神経)
→ 「1は見える、2は聞こえない」で覚えるのもアリ!









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